AWSのリージョンとアベイラビリティゾーンの違いを解説

クラウドサービス AWS

AWS の利用時によく登場する「リージョン」と「アベイラビリティゾーン」を解説します。

どちらも AWS を使う上では重要な概念なので、理解しておくことが重要です。
2つの言葉の違いと、日本で利用できるリージョンを紹介します。

AWS のアベイラビリティゾーンとはデータセンターの単位

AWS のアベイラビリティゾーンとはデータセンターの単位

AWSのサーバー設置場所はどこか、公開情報とウワサのまとめ



AWSのリージョンとは

大まかに言うと「地域」のことです。
AWS は世界中にサーバーを持っており、リージョンという大きな単位でまとまっています

東京リージョン、ソウルリージョン、北カリフォルニアリージョン、など多数存在します。

各リージョンは分離されている

それぞれのリージョンは完全に分離されています。
アメリカのリージョンで障害が発生しても、東京リージョンには影響がありません。

複数のリージョンにシステムを分散配置することで、障害耐性を高めることができます。

基本的には、利用場所に近いリージョンを使う方が良いと言えます。
日本では東京リージョンを使うことで、海外リージョンよりも早いレスポンスが期待できます。

アベイラビリティゾーン(AZ)とは

アベイラビリティゾーン(AZ)」は、リージョンよりも小さな区分けです。
原則として、1リージョンの中に複数のアベイラビリティゾーンが存在しています。

概ねデータセンター単位で分離されており、電源・ネットワークなども別管理となっています。
1つの AZ で障害が発生した場合でも、他の AZ には響かない設計となっています。

複数のAZを活用して障害対策

リージョンと同様に、複数のアベイラビリティゾーンを併用することで、
仮に1つのデータセンターが使えなくなった場合でも、システムを継続することができます。

東京リージョンでは4つの AZ が存在しています。
最多はバージニア北部リージョンの 6AZ、最少は大阪ローカルリージョンの 1AZ です。

東京リージョンと大阪ローカルリージョン

日本国内で利用したい場合は、基本的に「東京リージョン」を利用することとなります。
AWS サービスのうち、主要なものは東京リージョンでも提供されています。

なお、出たばかりの新サービスなどは、東京リージョンで提供されないことがあります。
どうしても利用したい場合は、海外のリージョンで利用しましょう。

大阪リージョンについて

日本には「大阪ローカルリージョン」と呼ばれる特殊なリージョンがありますが、
こちらはアベイラビリティゾーンが1つしかない、機能限定版のリージョンです。

東京での災害に備えておきたい場合は、
大阪ローカルもしくはソウルやシンガポールのリージョンの併用がオススメです。

【2020/01/20 追記】
2021年頃には、大阪リージョンが通常リージョンとして拡張される予定です。

まとめ

AWSにおける「リージョン」と「アベイラビリティゾーン」の違いについて解説しました。

どちらもサーバーや設備を分離する単位ですが、
リージョン>アベイラビリティゾーン」といった関係性だけでも抑えておけばOKです。

AWS でシステムを構築する場合には、リージョン・AZ を意識した分散配置が重要です。

【関連記事】
Fargate, ECS, EKS の違いを解説
EC2 インスタンス料金を節約する方法
AWS Direct Connect のメリット
AWS Elastic IPアドレス (EIP) を解説
AWS ALB (L7 ロードバランサー) を解説